老後のニュージーランド移住がおすすめ出来ない5つの理由!必要経費は◯億です!

NZ生活
老後はニュージーランドに移住してのんびり暮らしたいなー。

という人向けに、今回は『老後のニュージーランド移住』について解説します。

なお、本記事の内容は、老後資産が2億円以上ある人には参考になりません。あしからず。

筆者の率直な意見を言いますと、老後のニュージーランド移住はおすすめ出来ません。

なぜなら、莫大な資金が必要なわりに恩恵がほとんど無いからです。

また、海外移住は体力的にも精神的にも消耗がハンパないので、シニア世代からの移住は厳しいのも理由の1つです。

今回の記事では、ニュージーランドに移住して6年目の筆者が「老後のニュージーランド移住」について掘り下げます。

この記事を読むとわかる事

  • 老後のニュージーランド移住がおすすめ出来ない5つの理由
  • ニュージーランド移住よりおすすめなロングステイ
  • ニュージーランドの老人に人気のエリア

老後のニュージーランド移住がおすすめ出来ない5つの理由

老後のニュージーランド移住がおすすめできない理由は以下5つです。

  • リタイアメントビザの条件が厳しい
  • 莫大な資金が必要
  • 高い英語力が必要
  • 文化の違いがキツイ
  • 車の運転が必須

色々とありますが、雑にまとめると「めちゃくちゃお金がかかるけど、あまり恩恵がない」と言えるかと。

詳しく見ていきましょう。

リタイアメントビザの条件が厳しい

リタイアメントビザ

3ヶ月以内の観光であればビザは必要ありませんが、「移住」のように長期間ニュージーランドに滞在するためには『滞在ビザ』が必要です。※厳密にはパーミット(滞在許可)と呼びます

ビザを取得するには、取得条件をクリアすることが必須になります。

66才以上でリタイアした人がニュージーランドに居住するために必要なビザは、「リタイアメントビザ」というものです。

現在、ニュージーランドが発行しているリタイアメントビザは以下の2種類。

  1. テンポラリーリタイアメントビザ
  2. ペアレントリタイアメントビザ

②のペアレントリタイアメントビザは、ニュージーランド国内に永住権を持つ子供が居ることが条件なので、ちょっと例外ですね。

なので、老後ニュージーランドのリタイアメントビザをとるなら①の「テンポラリーリタイアメントビザ」になります。

テンポラリーリタイアメントビザを取得すると何ができるかと言いますと、

  • ニュージーランドに2年滞在できる(更新可)
    ※パートナーも申請すれば滞在可能

以上です。

観光ビザ(ビジタービザ)は最長で12ヶ月なので、その倍長く滞在できますね…。ショボい…

そして、テンポラリーリタイアメントビザの条件は以下の通り。

ビザ取得条件
  • 66歳以上
  • NZD750,000(約6千万円)を移民局が認める投資先に投資すること(最低2年間)
  • 投資資金とは別にNZD500,000(約4千万円)の資産証明ができること
  • 年間 NZD60,000以上(約480万円)の収入があること
  • 健康上の問題がないこと
  • 犯罪歴が無いこと
  • 移民局が指定する医療保険への加入すること

総額で1億以上かかります。

1億もかかるのに、申請者とパートナーが2年住めるだけです。

その間、ニュージーランドの福祉の恩恵は受けることが出来ません。

ビザは2年ごとに更新が可能ですが、投資を続けなければ維持できないビザです。

こんなに投資しているのに、ニュージーランドからの恩恵は受けられない不条理…

筆者的には「値段の割にかなり微妙」だと思います。せめて医療周りの恩恵は受けられても良いのでは?と思います。

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リタイアメントビザについては、ニュージーランド移民局のHPで確認できます。詳しい条件なども記載されていますので、気になる人は確認してみて下さい。

» New Zealand Immigration(英語サイト)

莫大な資金が必要

お金

ビザだけでも1億以上かかりますが、ニュージーランド移住の費用はそれだけにとどまりません。

大きな出費になり得るものは「不動産」「医療費」「生活費」かなと思いますので、軽く解説します。

不動産価格が高い

物件を購入するのも、賃貸で借りるものとにかく高いです。

特に物件が高い地域はオークランドとクイーンズタウン

購入するなら、8千万円くらい見積もっておくと良いですね。

賃貸だと、大体ZND600~800/週ぐらいなので、毎月25万前後で借りることができます。

詳しい情報は、下記サイト「Trade me」で調べることが出来ます。
» Trade me(英語サイト)

オークランドのノースショアで3ベッドルーム(3LDK)の家を検索した結果はこちら(上限1億)
» オークランドノースショアの物件(PCページ)

ちなみに、ニュージーランドでは、100年前頃に建てられたビクトリア調の家が人気なんですが、1億以上します…(lll-ω-)

ちなみに、もっと安い家を探すと、必然的に治安の悪い地域かボロ屋になるので下調べは重要です。

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医療費が高い

「テンポラリーリタイアメントビザ」は医療費などの免除もありませんので、基本的に医療費は自費です。

※ただしニュージーランド国内での怪我はACC(Accident Compensation Corporation)が認められれば、全額無料で治療を受けることができます。

健康保険の加入はリタイアメントビザの絶対条件ですが、保険のプランによって支払い方法が違うのでよく確認しておく必要がありますね。

我が家も保険には加入していますが、レントゲンなどの検査費用は賄われないプランです。レントゲン撮るだけでNZD200位かかります。

特に高齢で移住してこられる場合は、病院にお世話になることが多いと思いますので、医療費にも余裕を持っておいたほうが良いですね。

生活費が高い

物件、医療費の次は生活費です。

とは言っても、安く済ませようと思えばできなくも無いのですが、日本と大きく違うところを一点覚えておくと捗ります。

  • 安い物=100%クオリティが低い
  • 高い物=50%くらいの確率でクオリティが高い

日本は「安いけどクオリティが高い」物に溢れていますが、ニュージーランドでは安いものはすぐゴミになります。

安く買い物をしても、すぐ壊れて高いものに買い換える羽目になるので注意が必要です。

あと、食費や光熱費も日本より高い傾向があるので、注意しましょう

我が家の毎月の生活費は下記記事で紹介しています。

ニュージーランド移住の生活費
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高いレベルの英語力が必要

英語力

海外生活で英語ができないのは致命的です。

専属の通訳を付けることができる人以外は英語力は必須です。

海外移住を希望するシニアの人は、快適な生活を手に入れるために「海外」を選ばれると思います。

しかし、英語圏で英語が出来なくては「快適な生活」を手に入れることは不可能です。

なぜかと言うと、英語が出来なければ「自立した生活」が出来ないからです。

そういった意味で、英語力を身に着けておく必要があります。

文化の違いがキツイ

文化の違い

「西洋文化が好き」という人でも、ニュージーランド文化に順応出来ない人は意外と多いのが事実です。

若い頃から様々な国を渡り歩いた人なら、あまり問題ないかも知れません。

しかし、普通に日本社会にどっぷり浸かって生活していた人が、いきなりニュージーランドに来ても馴染むまでにストレスで疲弊してしまうリスクがあります。

また、食文化もまったく異なる国なので、そのへんも覚悟が必要です。

日本食レストランもありますが、言葉を選ばずに言ってしまうとイマイチで全然満たされません。

車の運転が必須

車の運転が必須

ニュージーランドでは日常的に車を運転する必要があります。

車の運転ができないと厳しいです。

免許証を持っていなかった筆者はこちらで取得しました。

年齢的に運転が不可能になったらタクシーを使う人が多いですが、スーパーマーケットに行くのにタクシーを使う生活も覚悟しておいたほうが良いです。

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ニュージーランド移住よりおすすめなロングステイ

老後はロングステイがおすすめ

上記の通り、老後のニュージーランド移住はかなりハードルが高いことがわかっていただけたかと思います。

とはいえ、老後にのんびりとしたニュージーランド生活をおくる方法がないわけではありません。

拠点は日本でニュージーランドにロングステイする

老後、のんびりとニュージーランド生活を楽しみたい人は、移住ではなく、日本を拠点に半年ごとに両国を行き来するスタイルがおすすめです。

ご存知の通りニュージーランドは南半球ですので、日本と季節が逆になります。

日本が冬の時、ニュージーランドは夏真っ盛りです。

日本とは違う爽やかな夏を体験しつつ、夏の終わりと共に日本に帰国する感じが最高です。( ´∀`)b

こんな感じで、日本とニュージーランド両国の良い季節の美味しいとこ取りをするのがベストかなと思います

ニュージーランドでは通常の観光ビザで最長1年滞在することが出来ますので、ビザの問題もクリアですね。莫大な投資は要りません。

また、ただの長期旅行ですので気軽くのんびりと楽しめると思います。

筆者の知り合いで、ニュージーランド在住40年の日本人男性がいまして、65歳でリタイアしてから正にこのような生活をされています。

とても充実していて活き活きしています。

とは言え、英語は出来たほうが良いです

ロングステイなので「英語」は必須ではないですが、出来たほうが良いです。

英語が出来ないご老人は、同じ日本人からカモにされやすいので、英語圏で身を守るためにも英語は勉強しておきましょう。

あなたの今の年齢からリタイアするまでの歳を計算して、少しずつ計画的に英語の勉強を始めればOKですよ ( ・ㅂ・)و

米国国務省の調べによると、平均的な日本人が英語を習得するには約3000時間の学習時間が必要らしいです。

一般的な日本人は「中学」「高校」で既に1000時間ほど英語学習を行っていますので、あとは個人で約2000時間勉強をすれば英語を習得できる計算になりますね。

英語の勉強方法は下記記事を参考にしてもらえたら良いかなと。

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↑では、1年と急ぎ足ですが、もっとペースを抑えても大丈夫ですので、無理のない範囲でコツコツ続けてみて下さい。

【おまけ】ニュージーランドの老人に人気の街

最後に、ニュージーランドのご老人に人気なエリアをご紹介します。

筆者は南島事情がわからないので、今回は北島にある2つのエリアをご紹介します。

リタイアされたご老人が多く住む街は、治安が良く街が綺麗です。

(リタイアされた人はボランティアに参加する人が多いので、街の美化に貢献しています)

下見がてら旅行にいらっしゃる際には、是非足を運んでみて下さい。

タウランガ(ベイ・オブ・プレンティ)

タウランガ

ベイ・オブ・プレンティ地方にあるタウランガは、ニュージーランド人に人気のリゾート地です。

温暖な気候で、治安も良く、昔からリタイア後に住みたい街として人気があるので街の平均年齢が高めです。

裕福なご老人が多く、老後をものすごく上手にエンジョイしているのがわかります。

街はアンティークカーを乗り回す老夫婦や、ボートで海に繰り出す人、庭造りに精をだす人などなど、皆が生き生きと暮らしています。

筆者はタウランガに3年程住んでいますが、街の人がとても優しいのでとても住みやすい街です。

タウランガは移民の割合が少なく、アジア人はかなり少なめです。

あと、ニュージーランドの中でも花粉が多い地域だそうです。

レッドビーチ・オレワ(オークランド)

オレワ

オークランドから北に位置するファンガパラオアというエリアもリタイアしたご老人に人気です。

おすすめエリアは「レッドビーチ」と「オレワ」ですね。

オークランドの都市部から車で30分くらいで行けるので、ニュージーランドの自然と都会的な部分の両方を楽しめる立地も◎です。

最後に

老後のニュージーランド移住がおすすめ出来ない5つの理由

今回は、『老後のニュージーランド移住がおすすめできない理由』などを解説させて頂きました。

海外移住はお金とエネルギーを消耗するので、老後に挑戦するのはかなり厳しいというのが筆者の見解です。

「どうしても海外移住をしたい!」という人は、体力のある若いうちにしてしまったほうが良いかも知れません。

筆者も体力のある今はニュージーランドに住んでいますが、定年を迎える頃には日本と半々で生活をしようと企んでいます。

ということで、長くなりましたが、老後のニュージーランド移住については以上です。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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ニュージーランドへの直行便はニュージーランド航空がおすすめです。
ニュージーランド航空は、 シートもゆったりしていて乗り心地が良いので、11時間の長旅でも疲れが溜まりにくいのでありがたいです。

2020年の「世界で最も優れた航空会社」にも選ばれているので、信頼できる航空会社だと思います。

日本からの直行便は、通常価格だと11万前後ですが、セール時には7万前後まで値下がりするので要チェックです。

ニュージーランド航空公式

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